たわいもないこと

                  (2015.12.17)

 本誌12月号の「文化記事」の原稿調達は化学部門の私の担当であったが、執筆をお願いすべく当てにしていた化学部門会員(複数)に、体よく断られてしまった。その場合の最終責任は、原稿調達責任者である自分で工面しなければならない。以前は、そのような場合でも2、3日あれば何とか書けたものである。しかし、今回は話題がこと切れてしまいどうにもならなくなった。そこで想い苦しんだあげく、貴重な紙面の汚すことへの叱責を覚悟の上で、自分の最近の生業を取り留めもなく書いてみたい。

 会社つとめを辞して、最早十数年になる。退職したころは、環境審査員の仕事が忙しく、他にも裁判所の調停委員、当協会の受験セミナー講師、県や市の技術コンサル等も適当にあり、会社勤めからソフトランディングしたことを内心密かにと喜んでいた。しかし、最近では殆どの仕事は“第2停年”を迎え暇になりつつある。以前は、「お忙しいですか?」と聞かれると、「はい、マー…」と言っていたが、最近は、「暇になりました。」と正直に話すことにしている。

 以前に、東京の化学部会で講演を頼まれて、「私のビジネスモデル」というテーマで話をさせて頂いたことがある。その時は、自分のビジネスモデルを少々得意げに話したが、今考えてみると、私が工夫して育てた程度のビジネスモデルより遥かに上をいっている技術士の方々が多いことにショックを受けている。技術士、特に建設部門等以外の技術士のビジネスモデルは多種多様であり、自分で創意工夫して育てあげなければならない。若手技術士のために、会員読者ご自身のビジネスモデルをぜひ当協会誌にご披露頂きたいと思う。
 ところで、暇になった私の生業であるが、第1はEA21(環境審査)の審査活動である。これは、ISO14001と同様の環境審査であるが、企業診断的な要素もあり、技術士の幅広い知識と経験が役立つもので、技術士にはお勧めの資格である。

 私が今、積極的にやっているものは、「クラシックギター」「音楽鑑賞」「テニス」である。

 クラシックギターは、あまり上手にはならないが止めようとも思わない。一生、ボケ防止も兼ねて続けたいと思う。完全にギターの音色に魅せられて、近くのギターコンサートはほぼ聞いている(但し、クラシックギターのみ)。月3回レッスンを受けている先生は、毎回新しい発見をさせてくれて飽きがこない。毎年、ギター教室の発表会があるが、今年は、バリオスの“大聖堂”を弾いた。来年用には、やはりバリオスの“最後のトレモロ”を練習している(yu-tubeで聞いてみてください)。

 音楽鑑賞は、昔は有名な楽団を選んでいたが、最近は、大学、地域の管弦楽団等のシンフォニーが中心である。会場も近いし入場料も安くて、それでいて結構上手である。特に某大学の管弦楽団はうまい。

 テニスは、会員にならず毎週レッスンを受けている。グループに入ると決まった時間に行かねばならず、また下手くそはなかなか入れてもらえないのが理由である。私のクラブでは、80歳で元気に続けておられる方々をお見受けするが、私もあと数年はあるとほくそ笑んでいる。ただ、家内からは、玄関前で厳しい留意事項の訓示を受けるのが毎回である。因みにゴルフは、さっぱり上手くならず止めたも同然になってしまった。

 遅ればせながら、私もホームページを立ち上げることにし、目下建設中である。

 そんなことで結局、たわいもないことを書いてしまった。ご容赦頂きたい。